COLUMN

コラム

UDフォントと社会インフラ

【UDフォントとは】

今回は、前回ご紹介のWEBアクセシビリティの向上に貢献している「UDフォント」についてご紹介します。
新紙幣とユニバーサルデザインについてにも紹介した「UDフォント」とは「ユニバーサルデザインフォント」のことで、ユニバーサルデザインのコンセプトに基づき開発されたフォントのことを言います。一見は通常のフォントに見えますが、障害の有無にかかわらずどんな人にも「使いやすい、見やすい」といった配慮・工夫が施されています。

【生活の中の立役者】

UDフォントの成り立ちは、フォントメーカーと大手電機メーカーの共同開発によって2006年に誕生しました。当初は家電機器に記載されている文字が、老眼や白内障などにより読みにくい人が一定数いたことから検討され始めたそうです。
白物家電やリモコンなど生活に欠かせない家電から採用がスタートし、現代では公共交通機関の看板やサイン、教科書などの教材にも幅広く使用され、社会インフラに欠かせない存在になっています。
身近な存在では、Windowsの標準フォントとして搭載されたり、家庭ゲーム機やソフトウェア・アプリに採用されたり、幅広く目にする事ができます。

<UDフォントが使用される一例>

・公共施設の案内資料や申請書などの書類
・教科書などの教材
・サイネージ、案内板
・商品パッケージの商品説明欄
・生活家電やカーナビ・オーディオ、OA機器やゲーム機器
・ゲームやアプリケーションなどのソフトウェア など

【デジタルインフラとUDフォント】

スマートフォン普及率90%を超えデジタルインフラが進む現代では、自治体や教育現場でもDX化が進み、紙媒体の情報提供からアプリケーションへの変換が当たり前になってきています。このような公共情報へのアクセス向上には、UDフォントを選択する事でより多くの人に情報を届ける事ができます。

【身近な活用方法】

前述のようにWindowsの標準フォントにされていたり、GoogleフォントなどでUDフォントを無料でダウンロードする事ができ、お使いのPCで使用する事ができます。

・アプリやWebサイトでの採用
・ビジネスの資料・企画書の作成
・デザインの一部に使用

Webアクセシビリティの義務化やユニバーサルデザインなどの導入背景について、3度に分けてご紹介させていただきました。UDフォントにはアプリ開発やWebデザインの制作など、より良いモノ造りのヒントがあります。
ぜひ参考にされてみてください。

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